自転車のチェーン界隈で話題のナスカルブを試す

自転車のチェーンといえば粘度の高いチェーンルブと昔から相場は決まっておりますが、新勢力として粘度の低い潤滑剤を使うケースもあるようです。その発端となった(たぶん)ナスカルブを塗布して200kmほど走ってみたわけです。

一般に自転車チェーンに使われるルブは粘度が高めのわりに、水で流れやすく、しかも黒い粘土のような添加剤が残って抵抗が増すという弱点があります。このネチャネチャ、落とすの大変なんですよね。パーツクリーナーやら灯油やらで溶かしたり、歯ブラシでシコシコとこすったり。

そんなのは飽き飽きだ! もっと掃除が楽なやつを! もっと潤滑するやつを! と探していたら、以下の4つが候補に挙がりました。これや、こんなんが欲しかったんや……ッ!

イノテック105

B00FAOU92A

2665円 (200ml) – Amazon

偉大なるドイチェランドで生まれたイノティック・テクノロジーにより(適当)、完全乾式な潤滑被膜を形成するとか。完全に乾いてるから汚れにくいよね、雨に降られても平気だよねってことらしい。400kmぐらいは大丈夫。お手入れはイノテック105で汚れを流すように塗布するだけ。

塗布前にチェーン、スプロケ、チェーンリングを完全脱脂&乾燥させる必要あり。ワックスのような臭いがきつい、再塗布後は24時間以上かけて乾燥させる必要あり。このへんが街乗り野郎としては手間すぎるんで残念ながら保留。ちなみに塗布済みのチェーンも売ってます。

参考リンク

化研産業 ナスカルブ

B0095DDR4E

1250円 (20ml) – Amazon

自転車プロショップのブログなんかでも紹介されているナスカルブ。超極圧剤が摩擦熱によって被膜を作り、抵抗も減らすし汚れにくいし水にも強いよ、とのこと。マキノサイクルファクトリーの紹介ページを見てドクンッときましたドクンドクンッ!

触った感じ、これ自体はさらっとしたオイルですね。一番安いやつが20mlで1000円ぐらい、70mlで2000円、420mlで2800円ぐらいの店頭販売価格(税別)。結構ハードな実演も行っており、高いなりの性能が期待できるんじゃないでしょうか。

参考リンク

スズキ機工 LSベルハンマー

B07436BS69

1980円 (80ml) – Amazon

2015年にテレビで紹介され、品切れ続出&転売されまくりで高騰したらしい。基本的にはナスカルブと同じものかなとは思いますが、こっちは試してないから何とも。化研産業と業務提携をして開発した商品という話も聞いた気がしますが、曖昧な記憶のため忘れてください。

使用レポートを見る限り、効果はナスカルブと同じっぽいですね。チェーンに注油しやすいボトルタイプで80mlがあるのはうれしいところ。

参考リンク

エーゼット CKM-001

B00OZ3V6SI

544円 (70ml) – Amazon

これも超極圧潤滑剤。ベースオイルやその他の成分の違いはあるのかもしれないけど、効果を見るとナスカルブと同類の模様。もっと業の深いプロの目で見るとフィーリングに違いがあるのかもとは思いますが、ぁたしバヵだからゎかんなぃょ。。。

詳しい使用レポートは下記参考リンクがガチムチ。大きいスプレー缶を買ってズバズバ吹きつけ、シャッと拭き取ってまた自転車に乗るって使い方がいいみたいですね。

参考リンク

で、ナスカルブを塗って200kmほど走る

一流を知る者は一流を知るッ! 格言っぽい当たり前のことを叫びつつ、私はナスカルブ取扱店へ向かったのだったが定休日であり別の店を探さざるを得なかったのでなるしまフレンドで70mlスプレーを2000円ぐらいで購入したのだった、というのが今回のあらすじ(長)。

ナスカルブを塗る前に、チェーンルブを3回塗ってドロドロになったチェーン、スプロケ、チェーンリングを灯油シェイクとパーツクリーナーで洗浄、さらにお湯と中性洗剤でしっかり脱脂しました。

頑張った私にご褒美ナスカルブをチェーンのコマに注油して、不織布でグリグリと拭き取り。これでまず120kmほど走行。この時点で拭き取り漏れのオイルがリンクの隙間から少し浮いていた。が、これも拭き取りのみで簡易清掃したぐらいのきれいさに。おお、いいぞ…。

200kmぐらい走行後の状態。ただし120km走行後に乾拭きしてあります。

そのままさらに100km、合計200kmぐらいを走ったのがこの写真になります。うん、写真が下手くそですね! 少し黒いものが出ている程度で、普通のチェーンルブだったら考えられないぐらい汚れが少ない状態です。ここからまた乾(から)()きして構わず走っちまうんだぜ。

乾いた感じの黒いオイルが付着。量は少ない。

拭き取るとやっぱり不織布は黒く汚れてしまう。ただ、普通のルブと比べると量も少なく、乾いた感じの汚れで非常に落としやすいといえるでしょう。

簡易清掃程度の拭き取り。かなりきれいになります。スプロケ、チェーンリングの汚れも拭き取りだけでいいのはうれしい。

走行感は180kmぐらいでまったくジャラつきはなく動作も軽し。いいなー、これ。おじさん、気に入りましたよ。250kmぐらいでジャラつきが気になってきたんでパーツクリーナーを吹いて拭き取り、乾燥、再注油を行いました。ジャラついてもオイル切れのキシキシした感じはなし。この簡易清掃と再注油でまた元の快適チェーンとなりました。

総評

とても……いいです。ガチムチなアニキだったらお高いナスカルブやベルハンマーを、メンテ好きで遠慮なしにガンガン注油したいならエーゼットの極圧シリーズがベストでしょう。オレも街乗りドッペラーだし、他のも試してみたいしで、ナスカルブを使い切ったらCKM-001かCKM-002に乗り換えるつもりです。

粘度の低いオイルだから拭き取るだけできれいになるのもいいですね。塗布してから3日ぐらいで余分なオイルが浮いてくるから、それをウェットなうちに乾拭きしたほうがよかったなというか、次からそうしようそうしよう。

いやー、いいもんめっけたという満足感でいっぱいです。

追記:AZ CKM-001を使ってみました

AZ CKM-001スプレー後、8日間経過のチェーン。雨降り1回あり。オイル切れの音はなし。黒いドロドロ汚れは少ない。
アタシ、使ってみたンです! パーツクリーナーでナスカルブを除去してCKM-001をブシーッと吹き付けてウェス(ボロ布)で拭き取り。ペダルの軽さはナスカルブと変わらない感じ。いいですよ、とてもいいですよエェーックセレンツッ!!1 むしろナスカルブよりも添加剤が少ないのか、黒いドロドロが残りにくいですね。決戦用でなければ本当にこれで十二分。

古い汚れを押し出すようにCKM-001を豪快にスプレー。景気よくいこうぜヒャッハー!11

お手入れは週に1回、チェーンのコマに残ってるオイルやら汚れをCKM-001で追い出すようにスプレーして、仕上げに乾拭きするだけ。ギアとかプーリーも拭き忘れないようにな。

スプレーしたらウェスで乾拭き。これだけで十分きれいになります。所要時間は10分程度。

で、ナスカルブもそうなんですけど、雨なんかでチェーンに水がかかると結構オイルが落ちて錆びることがあるんですよね。さらっとしすぎているんで防錆性はあんま信用しない方向で。ということでチェーンに水がしっぽりかかったら、濡れたままでいいからCKM-001を吹き付けておきましょう。素晴らしきかな水置換性。

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